歴史的偉人の銅像は大抵ガッチリとした軍服などの正装ですよね。しかしなぜか上野の西郷さんは浴衣のような普段着です。しかも丈がちょっと短めで当時としては家で着るパジャマみたな着物です。
これはなぜでしょう。
西郷さんは西南戦争で負けたことで一時的に国賊として扱われた時期がありましたが、後に大赦を受けました。
その後有志によって銅像をつくろうということになったのですがここで政府やその関係者から物言いがつきました。
西郷さんは一度は政府に歯向かった罪人。この人物の銅像を堂々とつくることにはいい気がしなかったようです。
西郷さんを慕う人たちは銅像自体を禁止されては困るので仕方なく立派な正装ではなく”普段着で犬の散歩をしている姿”で作成することにしました。当時は国民総真面目人間なのでそんな普段着でウロウロしてるような軽い姿の銅像なら民衆にナメられて尊敬する人もなかろう、ということで建立が許されました。西郷さんの奥さんが完成した銅像を見て「これは私の夫の姿ではない」と言ったのはこんな事情があったようです。
それから約130年経った現代。普段着の西郷さんは人々に親しまれ当時の政府の誰よりも国民に愛されているんじゃないでしょうか。
歴史というのはおもしろいですね。必ずしも思惑の通りに事は運ばないといういい例でもあります。日々の出来事に対して人間の浅い考えで一喜一憂してても意味がないですね。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます。
上野には一度しかいったことないですが鹿児島は3回ほど行きました。いいところですね。鰻温泉には西郷さんの飼っていた13匹の犬がいます。上野の西郷さんの連れているのはその内のツンです。
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