民法で定められている主な遺言方式は以下の3種類です(2026年6月現在)
・自筆証書遺言
・公正証書遺言
・秘密証書遺言
それぞれに要件がありますが基本的に遺言者はどれを利用しても「遺言」としての効力に変わりはありません。
ただその”要件”が一つでも欠けているとその遺言書は法的には無効となってしまいます。
今回は「自筆証書遺言」の特徴と要件について簡単にまとめてみます。
まず特徴です。
費用がほぼかからない
これが一番のメリットです。全て自身で作成するだけですので紙とペン、そして印鑑さえあれば作成可能です。
いつでも好きな時に変更できる
内容に加除や修正が必要になった場合でもすぐに変更ができます。
紛失のリスクがある
これは大きなデメリットです。自筆証書遺言は自身で保管するので紛失してしまう可能性があります。また遺言者本人しかわからない場所、例えばタンスの奥の方などにしまってあるといざ遺言書が必要な時に相続人等の関係者が見つける事ができない場合があります。
検認手続が必要
遺言書が無事関係者の手に渡っても家庭裁判所の「検認」という手続きを踏まないと開封することはできないため、遺言執行までに時間がかかってしまいます。
次に要件についてです。
本文は全文を自筆で書かなければならない
自筆というのはもちろん手書きです。パソコンは使えません。
※財産目録についてはパソコンでも可能ですが各ページに署名と押印が必要です。
氏名を自筆で書く
戸籍上の氏名を正確な漢字で記入します。
作成した日付を自筆で書く
「令和8年8月30日」のように正確に記入しないといけません。
「8月吉日」など特定できないものは無効となります。
押印
認印でも可能ですが朱肉を使う印鑑を使用します。より確実性を求めるのなら実印と印鑑証明書を添付するのが望ましいです。
修正には厳格な方式がある
修正する場合は署名・押印など少し細かい決まりがあります。
加えて、自筆証書遺言には「遺言書保管制度」というものがあります。
これは自分で作成した遺言書を法務局で預かってもらえる制度です。
手数料が必要になりますが、これを利用すれば「紛失のリスク」はなくなりますし相続開始後の「家庭裁判所の検認」が不要になります。つまり自筆証書遺言の主なデメリット部分を補完する制度という訳です。
簡単にですが以上が「自筆証書遺言」の方式です。あくまで参考程度にまとめており更に細かい規定も存在します。実際に遺言書を作成される際は作成方法が詳しく書かれている書籍などでしっかり要件を確認することをおすすめします。
最近はとても簡単にわかりやすく書かれた本も多数あります。書店に行かれた際は、遺言・相続または法律・実用書などのコーナーを探してみるといいと思います。
最後まで読んでいただきありがとうございます。